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さぬき麺業の歴史

さぬき麺業の思い

「おいしかったよ」
その一言のためにうどんを作り続けていると言っても過言ではありません。
さぬき麺業は、1926年(大正15年)に初代・香川菊次がうどん店「香川屋」を創業したことがはじまりです。
3代目の現当主・香川政明は、子どものころ学校から帰ってきたときに、いつも釜から立ち上っていた湯気の香りを鮮明に覚えています。
政明にとってさぬきうどんは「お帰りなさい」と温かく迎えてくれる、ふるさとの味。
その湯気に包まれた幸せを皆さんに届けたいという思いは、さぬき麺業の原点として変わらず根底に流れています。

うどんは小麦と水と塩があれば誰でも作ることができます。それだけに奥がく、繊細なものです。
その日の気温、湿度、自分の体調、様々な条件がうまく揃ったときに、理想とするうどんが生まれるのです。
今日の水と塩の加減がちょうどよくても、明日も同じうどんができるとは限りません。
長年うどんを作り続けている職人でさえ、本当に納得するうどんができるのは年に数回ほど。
五感を研ぎ澄ませ、日々うどんの生地との対話を重ねます。5年、10年と対話を積み重ねてこそ、見えてくる違いがあります。

うどんの生地との対話に欠かせないのが「足踏み」の工程です。
手打ちうどんの専門店では、小麦粉に塩水を加え、練って団子にして熟成した後に「足踏み」をします。
専門店が必ず行う「足踏み」を、さぬき麺業は工場で製造する全てのうどんで行っています。
「足踏み」を通して、うどんと職人の心が一体となって、おいしいうどんができると考えています。

「昨日よりも今日はおいしく、今日よりも明日はもっとおいしく」
おいしいうどんを届けたいという思いを込めて、今日もうどんを作っています。

さぬき麺業のあゆみ

創業期

現当主の祖父・香川菊次が1926年(大正15年)に香川県香川郡川岡村(現川部町)にうどん店「香川屋」を創業しました。
2代目の香川政義は、1921年(大正10年)生まれで、学校を卒業した後に「香川屋」に入り、菊次から指導を受けてうどん名人と呼ばれるまでになります。
戦中、戦後は食糧事情の悪化のために休業していましたが、1953年(昭和28年)に2人でお店を再開しました。
3代目の現当主・香川政明は、1947年(昭和22年)生まれ。
小学生のときには朝2時に起きて、うどんを足踏みしたり、麺棒で伸ばしたりと子どもながらに厳しい修行を受けてきました。菊次と政義のうどんへの情熱を肌に感じて育ったのです。

日本ではじめて半生うどんの開発に成功

時代は下り1963年(昭和38年)、香川県ではさぬきうどんに欠かせない「足踏み」の工程が食べものを足で踏んでいると問題になり、「足踏み禁止令」が検討されます。
そこで、衛生面に配慮した機械打ちのうどんを作るために「さぬき麺業」を立ち上げ、旧香東川の伏流水に恵まれた高松市松並町に製麺工場を設立しました。
結局「足踏み」は禁止されませんでしたが、松並町の工場は当社の礎となりました。
2代目の政義は、当時主力商品だった「ゆでうどん」の包装材料を改良して賞味期限の延長を図ったり、麺機の圧延装置を考案したりと、安定したおいしいうどんの大量生産に力を注ぎました。

その後、1970年(昭和45年)に開催された大阪万博では、さぬきうどんを1日1万食、6カ月間でのべ160万食販売。これがきっかけで、さぬきうどんの名が全国に知れ渡りました。
同じころ、高松と阪神間のジャンボフェリーが就航し、お土産をいっぱい抱えた観光客を多く目にするようになります。
「お店で食べるうどんに近く、かつ日持ちのよいお土産用のうどんを作りたい」と考え、他社に先駆けて開発したうどんが「半生うどん」です。
うどんブームを追い風に「半生うどん」はさぬき麺業の人気商品へと成長しました。

品評会や技能グランプリでうどんの技を磨く

その後、1988年(昭和63年)の瀬戸大橋の開通、うどん店巡りの第2ブームに乗り、高松市内や大阪、東京にうどん店を開店します。
全国に知られるようになる中で大切にしていたことは、「うどん文化を守り、伝統の製法を伝えること」です。
その一つの取り組みが「さぬきうどん品評会」(1979~2002年)、「さぬきうどん技能グランプリ」(2003年~)、「さぬきの夢うどん技能グランプリ」(2010年~)への出品です。
さぬき麺業では、各店で実際にうどんを作っている職人が参加をしています。
時代とともに、うどんも変化しています。原材料の小麦の性質を見極めながら、もっとおいしいうどんを作りたいという気持ちで、品質の向上を目指しています。

【近年の受賞歴】

さぬきうどん技能グランプリ
第21回 2022年(令和4年度)
  • ゆでうどん部門さぬきの夢の部 農林水産省大臣官房長賞
  • ゆでうどん部門さぬきの夢の部 農林水産省中国四国農政局長賞
  • ゆでうどん部門さぬきの夢ブレンドの部 四国新聞社賞
  • さぬきの夢うどん製品部門生うどんブレンド製品の部 香川県製粉製麺協同組合理事長賞
第20回 2021年(令和3年度)
  • ゆでうどん部門さぬきの夢の部 農林水産大臣賞
  • ゆでうどん部門さぬきの夢の部 農林水産省中国四国農政局長賞
第19回 2020年(令和2年度)
  • ゆでうどん部門さぬきの夢の部 農林水産省食料産業局長賞
  • ゆでうどん部門さぬきの夢ハイブレンドの部 香川県知事賞
第18回 2019年(令和元年度)
  • ゆでうどん部門さぬきの夢の部 農林水産大臣賞
  • ゆでうどん部門さぬきの夢ハイブレンドの部 香川県知事賞
各種表彰
2021年(令和3年) 令和2年度「かがわ成長する企業大賞 商業サービス部門」受賞
2017年(平成29年) 旭日双光賞(この道一筋)褒章受賞
2016年(平成28年) 厚生労働大臣(食品衛生向上発展)表彰
2013年(平成25年) 文部科学大臣(学校給食)表彰
2004年(平成16年) NHKふれあい文化章受賞
2000年(平成12年) 高齢者の雇用安定 労働大臣表彰
1993年(平成5年) 「食の匠」としての農林水産大臣表彰、フードマイスター(技術功労者)
1989年(平成元年) 食品衛生優良施設 香川県知事表彰

うどんで脱酸素社会への取り組みに貢献

2022年6月、高松市は下水処理場で廃棄うどんを発電に活用する「バイオマス発電」の実験を始めました。
さぬき麺業は、製造過程で出るうどんの端切れを月に400~600kg提供しています。
下水処理場では下水処理時に発生するガスを燃料にしています。下水の汚泥に廃棄うどんを混ぜることで、微生物の活動を活発化して、ガスの発生量を増やすことが狙いです。
さぬきうどんはこれまで産業、観光の面で香川県を支えてきました。
これからは地球環境や脱炭素社会の実現に向けても、さぬきうどんから貢献してきたいと考えています。